【 秋だより 】
H18.11.13 (H18.11.08)

全国のkuma3ファミリーのみなさん、お久しぶりです。

今までのデジカメが不調でしばらくお休みしていましたが、

これからは東京より戻った娘のデジカメを借りて特派員報告をお送りします。

さて、今回「秋のディスカバリージャパン」をテーマにふたつ・・・・


ひとつは

正に日本のふるさと・奈良県桜井市大福に仕事で行ってきました。

推古天皇や聖徳太子が民を治めていたと云われる集落で

ちょうど黄金に色づいた稲穂がたわわに実っており、車で早朝に着いたので

一面の朝もやがたなびき、万葉集に歌われた神々の峰々がベールに包まれ

いにしえの神秘の世界にいざなわれたようでした。(一面のもや?で写真はありません)

こちらでお目にかかったのは、創業100年の歴史を頑なに守り続けて

自然で美味しい醤油を醸造している大門醤油醸造の大門奈良子さん。

そこでは、無添加・無着色はもちろん、化学調味料やその他添加物を一切使用しない自然で体に

いいしょうゆを一つ一つ手作りしているのです。


大きな樽が並ぶ一隅で、万葉のいにしえの世と同じであろう

造り方で現代に蘇らせた貴重な「もろみ」を味わせていただきました。

それは化学工場ではなしえない小さな微生物たちと有機栽培の大豆などとの絶妙なハーモニーが

創りあげた、ほんとにまろやかで温かな味わいでした。

S15年生まれとはとても思えない女将さんの若々しい肌つやはきっとこの微生物たちに

守られてのことと思いました。

 

日本人の発酵食品の原点「もろみ」天文学的な数の微生物が大豆などの穀物を芳醇な食品に造り上げてくれているのです。

微生物の働きで濃厚な醤油のもとができつつあります。

樽の中から醤油の産声が聞こえてきそうです。

さりげなく置かれた樽にも歴史を感じさせてくれます。

お肌の若さに完敗・脱帽です。

同じ醤油でも今はほとんどが化学的処理で作られている中、かたくなに伝統製法を守られている

大門さんの醤油は素晴らしい!(インタネットからの注文もできますよ)





そして、その翌日焼津市の隣町・志太郡岡部町に古くから伝わる伝統行事の「朝比奈大龍勢」を

初めて見てきました。そう岡部町はサッカーの「中山ごんちゃん」のふるさととして有名です。

(一応わたくしはごんちゃんの高校の先輩なのだ!)

このまつりは静岡県の指定民俗文化財にもなっており、秋の刈り取りが終わった後の田んぼに

桟敷席が作られ、部落の老若男女が集まり、宴を催し今年の豊作に感謝し、

労働をねぎらいあう素晴らしいおまつりです。

 


まっすぐに天に昇ってゆきます
コスモス畑の奥が発射台です
普段はのどかな田んぼの上に「にわか宴席」があちこちに・・・
立ち昇る煙が、まさしく竜が天に昇ってゆくようです

この長さの竹が空に打ち上げられたのです
日が暮れて明かりが灯り更に宴は盛り上がります。

現代の日本人が棄ててきたほんとの大和民族の血が通ったお祭りのように思いました。

そのルーツが鎌倉時代の「ノロシ」にまでさかのぼれるといわれる龍勢花火も、

豪華さだけが競われるようになった最近の花火大会と全く趣が違い、実に素朴で優雅な花火でした。




この二日間にふたつの「にっぽんのふるさと」に触れ、まだまだ日本もすてたものじゃないなと

思うと同時に、どうか次の世代の人たちにしっかり受け継がれていって欲しいと願わずにはいられませんでした。

「ふるさとのまつり」を担げる人たちはそれだけで心が豊かになれそうですね。

ほのぼの宮さんでした。

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珍しいものをありがとうございました。心が洗われますね。ほんとうに。

kuma3